千葉大学教育学部附属中学校 様では各教科でELMOの『xSync』を活用。『xSync』を採用する決め手になったのは、サーバレスで運用できる手軽さと、ソフトウエア側で通信負荷をリアルタイムに低減し高速転送を実現できることである。またMicrosoft®Officeのメニューから操作が出来るoffice連携機能は直感的に操作出来るだけではなく、アンケート機能などもあり、授業の中で効果的に活用出来る可能性が広がると確信した。
導入の経緯
1人1台端末の教育効果を研究
千葉大学教育学部附属中学校は2月5日、「1人1台タブレット端末の教育的効果と運用上の課題」と題した平成27年度ICT授業研究会を公開した。今回の実践報告では教員が電子黒板から生徒用端末に画像を一斉配信したり、生徒から転送された回答を電子黒板上で比較し、議論を深めたりといったシーンが多く見られ、各教科でELMOの『xSync』が活用されていた。『xSync』を採用する決め手になったのは、サーバレスで運用できる手軽さと、ソフトウエア側で通信負荷をリアルタイムに低減し高速転送を実現できることである。またMicrosoft®Officeのメニューから操作が出来るoffice連携機能は直感的に操作出来るだけではなく、アンケート機能などもあり、授業の中で効果的に活用出来る可能性が広がると確信した。
導入後は使い勝手のよさを評価する教師の声も高く、各教科で活用されている。
活用状況
双方向授業をストレスなく
では、当日行われた安藤 和弥教諭による2年・数学「証明を振り返り、条件を変えた場合の証明を考えてみよう」の授業から『xSync』の活用を見てみよう。ここでは、図形の性質を証明した後で、正方形を長方形やひし形、平行四辺形に変えても同じ結論を導けることを学ぶために、タブレットを使って個々の思考を促すことにチャレンジしていた。
「本時では生徒たちに一斉配信した課題の中に、ここはと思う箇所にマーカーをつけて送り返す作業に『xSync』を活用しました。その際、分割や比較表示などを使ってどこに着目したかがすぐにクラス全体で共有できるのが便利です」と安藤教諭。
また、直感的に操作できるため、並べ替えや拡大、書き込みといった操作も意のままに行える点はもちろん、「導入前は画像の送受信が遅い状況でしたので、スピーディーに双方向授業が行えるようになって満足しています。1人1台タブレット端末を有意義に活用するには、まずはストレスなく配信や転送が行えるのが不可欠ですから」と評価した。
また、安藤教諭は“デジタルとアナログの使い分けが重要”と指摘。その上で、「問題解決へのアシストをもたらすこれらのツールが生徒たちの理解の定着につながるよう、さらに効果的な活用方法を模索していきたいですね」と抱負を語った。
使い勝手の良いOffice連携も魅力
一方、「『xSync』によって、タブレット上に書いた生徒の意見を電子黒板に提示をして、意見を比較し、その比較画面を各自のタブレット端末に送り返し効率よく意見の共有を図り、他者の意見をきっかけに、個々の考えを深めさせていきたい」と話すのは、2年・道徳の授業を行った五十嵐 辰博教諭だ。
「道徳の授業では、テーマとなる発問に対して生徒にタブレットに意見を書かせて、その意見をもとに議論する形がメインの使い方になっています。意見が生徒数以上出てくると通常の比較の分割数では収まりきりません、そこでOffice連携機能でExcelシート上に生徒の意見を複数並べて提示しています。Excelならではの、いくらでも拡大できるのは大きなメリットです。意見の並べ替え(比較・グルーピング)などは付箋を並び替えるイメージのように自由度は高いです。
生徒の意見はA・Bと分かれて議論することも多いので、そういった場面ではA・Bそれぞれの意見を色分けして、考えを書かせて転送させることをします。そうすると瞬時に意見の数が把握できます。
以前まではワークシートに書かせて1人ずつ指名をして発表させていた為、時間が掛かっていました。今では個々の意見をスピーディーに提示出来るのでいろいろな意見を聞けて楽しかったと答える生徒が多くなっています」と『xSync』の活用に手応えを感じているようだ。
個々の意見を引き出すのに効果的
英語を担当する横田 梓教諭も、普段からOffice連携を利用している1人。「英作文やプレゼンテーションなどの課題を提出させたいときは、加工ができるようにWordやPowerPointでフォーマットを配信して、出来上がった作品をまた回収するといった使い方が多いですね」と語る。
今日実践した授業 「Good Job Hunting〜英語で進路学習〜」では各グループが各企業となり、代表者がスライドショーで就職希望者を集める為にプレゼンテーションを行う。その後『xSync』のOffice連携機能のアンケートを活用して、どのグループが一番良かったかを回答させ、その結果を円グラフでリアルタイムに表示して見せた。
面接までの準備としてどのように自己アピールするかを各自で考え、I can〜やI am good at〜などとタブレットに書き込む場面を設けた。
「重視したのは、いきなりペア学習による模擬面接に入るのではなく、どういう自己表現ができるかをタブレットに書かせてどんどん転送(全体提示)させることでした。なぜなら、表現方法が見つからない子にとっては、それがヒントにつながることもあるからです」
多くの生徒にとっては『xSync』を使って自席から配信する方が気軽なため、個々の意見を引き出すという点でも効果があると指摘。「今日も普段はめったに発言しない子が最初に意見を転送したため、教室中におおっという声が上がりました」と笑顔で話してくれた。
1人1台タブレット端末の有効性を検証する同校の研究。その中で、1つの成果として『xSync』によるスムーズな協働学習が各教科での活用を後押ししているようだ。
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