新「危機管理システム」への刷新にあわせて
65インチの大画面「作戦テーブル」を導入
神戸市では2019年4月、高い可用性と信頼性を備えた新「危機管理システム」を、クラウドサービスを活用して構築。「情報共有機能」「意思決定・判断機能」「一括情報発信機能」を強化した。これにあわせ、危機管理室のオペレーションセンターに、神戸市役所では「作戦テーブル」と呼ぶ、65インチのオペレーションテーブル「ELMO DXテーブル」などの映像表示システムも導入。防災指令、気象情報、被害情報、道路・公共交通状況などのあらゆる情報を地図情報と紐づけて俯瞰して整理・比較できるようにしたことで、災害対策本部の早期意思決定を支援する体制を構築した。
従来の災害対策における課題
手書きの情報は比較検討が困難
ホワイトボードに列記した情報を、地図上に併置して比較したり整理することが難しく、スピーディーな意思決定のためには、情報の整理・比較を容易にする必要があった。
デジタルデータへの手書きができない
一刻を争う災害時に、デジタルの地図上に文字を表示したり、線で囲うなどの強調表示を行いたくても、手書きのようにスピーディーな書き込みができない。
異なるフォーマットの情報を一元的に集約しにくい
Webシステムのデジタルデータや、映像、紙やホワイトボードなどのアナログデータは、フォーマットが異なるため一元的に集約することができない。
ELMO DXテーブルでこう解決!
65インチの大画面上に市内全域を俯瞰した情報を表示
新「危機管理システム」と連携し、現場からの情報を位置情報付きで大画面表示。市内全域を俯瞰するような形で情報共有して、比較検討が可能に。
防災指令、気象情報、被害情報、道路・公共交通状況などの各種情報を、地図情報と紐づけて一覧で表示。特定の情報を拡大し併置し比較することができる。
作戦テーブル上の地図に手書きで書き込みながら協議
新「危機管理システム」と連携させ、デジタルデータに文字や強調表示を指で書き込みながら、テーブルを囲んでの協議が可能。
地図上に警戒地域のエリアを書き込んだり、移動経路を矢印で書き込む操作がスピーディーに行える。デジタルデータへの書き込みのため、意思決定時の画面を保存して後からの有効活用も見込める。
作戦テーブルへスキャナでアナログデータを取り込み
災害などの緊急時に紙で寄せられる情報も、スキャナで取り込んで、作戦テーブル上のデジタルデータと一元化。
クラウドで構築された新「危機管理システム」稼働後も、紙による情報がなくなることはないため、作戦テーブルにはデジタルとアナログの情報をつなぐハブとしての活用にも期待が寄せられる。
ELMO DXテーブル選定のポイントは?
複数の情報を同時に併置して表示できるか?
気象情報、被害情報、道路・公共交通状況などの様々な情報を併置したり、俯瞰できる大画面であること。
- 65インチの大画面に各種情報をカードのように併置して表示
- 必要な情報は指による操作で拡大して表示
画面上で手書きによる書き込みができるか?
表示された地図や写真にスピーディーに書き込みができること。
- 文字や強調表示が指で書き込める
- 書き込みもデジタルデータとして保存できる
お客様の声
65インチの大画面「作戦テーブル」に寄せる期待
神戸市 危機管理室 防災体制整備担当 課長 小塚 満幹 氏
2018年には大阪北部地震、西日本豪雨、台風20号・21号が相次ぎ、災害時の情報収集や共有、発信のためには新しいオペレーションのしくみが必要と痛感していました。災害時の情報共有や早期意思決定のために、神戸市では2019年4月にクラウドサービスを活用した新「危機管理システム」を導入し、オペレーションセンターにあわせて導入した映像表示システムと連携させています。
まだ導入したばかりのため、ELMO DXテーブルの実災害での本格的な活用はこれからとなりますが、作戦テーブル(ELMO DXテーブル)の位置付けは大きいと認識しています。
神戸市がELMO DXテーブルに期待する3つのポイント
- 新「危機管理システム」と連携し現場からの情報(クロノロジー)を位置情報付きで大画面表示することで市内全域を俯瞰するような形で情報共有すること。
- 関係各所の画面を併置することにより迅速な判断・意思決定・情報共有に繋げること。
- 危機管理システムと連携させ、デジタルデータに手書きで文字や強調表示を書き込んだり手書き内容も含めた意思決定時の画面を保存して記録として活用。
表示された情報をもとに「作戦テーブル」を囲んでの協議
神戸市 危機管理室 システム運用担当 係長 船橋 哲生 氏
ELMO DXテーブルを作戦テーブルとして選定した大きなポイントは、65インチの大画面で気象情報、被害情報、道路・公共交通状況などの様々な情報を比較表示できる点だと思います。
実際に触ってみると、操作は想像以上にスムーズで、危機管理室で作戦テーブルを囲み表示された地図情報を見ながら協議を行う、という用途に適しています。
新「危機管理システム」のオペレーションの核になる職員で訓練を行うなど、今後は、実際の災害時に使いこなすための訓練を積み重ねていく予定です。
兵庫県神戸市役所様における
作戦テーブル「ELMO DXテーブル」の活用法
近年、自然災害が多発化する一方で、避難情報の発令などに伴うオペレーションは複雑化している。そのため、神戸市では2019年4月に「危機管理システム」を刷新。パブリッククラウドを利用した総合防災情報システムを構築し、「情報共有機能」「意思決定・判断機能」「一括情報発信機能」の3分野での機能強化を図った。
新「危機管理システム」では、映像表示システムとの連携も重視。危機管理室に新規で導入した65インチ大画面の作戦テーブル「ELMO DXテーブル」の画面上に、新「危機管理システム」のクラウド上の情報と、現場から送られてくる各種情報を集約し、整理・俯瞰が可能に。作戦テーブルの地図に手書きでの書き込みを行いながら協議を行い、迅速な意思決定と伝達をバックアップしている。
65インチの大画面上で地図情報と紐づけての情報俯瞰
災害時には気象情報、被害情報、道路・公共交通状況などの各種情報が、次々に入ってくる。従来は、ホワイトボードに情報を列記していたが、クラウドを活用した新「危機管理システム」構築により、Webシステムとして市全体の情報共有が可能になった。
危機管理室には、65インチのELMO DXテーブルや大型ディスプレイによる映像表示システムも導入され、新「危機管理システム」に集まる情報を大画面上で表示。GISの地図情報と連携することで、迅速な意思決定の背景となる市内全域の情報を俯瞰して共有・整理できるようになった。
情報を併置して比較しながら協議
ELMO DXテーブルの大画面に、複数の情報を併置して同時に参照したり、必要な情報を拡大表示するといったフレキシブルな表示が可能。
災害などの緊急時に次々に集まる情報を一元的に、ELMO DXテーブルで比較検討することができる。
手書きの書き込みによる強調で正確な情報伝達が可能に
ELMO DXテーブルの大きな特長は、地図や災害現場の写真といったデジタルデータに、手書きでの書き込みができること。
被害が発生しているエリアや避難経路などを、指を使ってスピーディーに書き込み新「危機管理システム」の情報をWebで閲覧できる市の各機関に共有することで、リアルタイムで正確な情報伝達が可能になる。
関連リンク
兵庫県南部に位置する、人口約152万人の政令指定都市。大阪湾に面した神戸港が1868年に開港し、日本の近代化と共に海運、造船、鉄鋼などの産業を中心に発展した国際港湾都市であり、近年はファッション産業、観光、コンベンション関連産業も盛ん。
- 組織名
- 兵庫県神戸市役所 様
- 住所
- 神戸市中央区加納町6-5-1
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