災害時の迅速な情報共有と意思決定を目的に
防災システムを導入
本部と防災拠点をつなぐDXソリューション

埼玉県ふじみ野市役所 様

  • 緊急対策
  • ELMO DXテーブル
  • ELMO コラボレーション
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「音声」から「見える」データへ
各拠点の情報共有をDX化

平成17年(2005年)、上福岡市と大井町の合併により誕生した埼玉県ふじみ野市。同市は東日本大震災を機に、市を挙げて防災・減災活動に取り組んでいる。毎年行われている「ふじみ野市総合防災訓練」では災害対策本部と大井総合支所や地域防災拠点などの各拠点との連携強化を図っているが、その情報共有はアナログ手段が多く課題があった。そのため、近年の激甚化かつ頻発化する災害への対応やDX化の動きも踏まえ、令和6年(2024年)9月に「ELMO DXテーブル」「ELMO コラボレーション」および電子黒板「ELMO Board」を中心とし、大型映像表示装置も含めた総合ソリューションを導入。これまで音声通話を主としていた情報共有から、写真・映像・各種データなど、可視化された情報をリアルタイムで共有できるようになった。

従来の災害対策における課題

IP固定電話とガラケーが主な情報共有の手段だった

ふじみ野市は合併市のため防災拠点が複数箇所に存在しており、災害対策本部と大井総合支所は「防災行政無線設備無線LAN装置」のテレビ会議システムで繋がっているものの、他拠点との災害時の主な連絡手段は同装置のIP固定電話やガラケーを使用しており、映像共有や各種データなどの送受信が行えず、現場の状況や活動実態が見づらい状況になっていた。

ホワイトボードや紙資料などのアナログ対応だった

災害発生時の記録については、音声で伝えられた情報を連絡票にまとめ、その内容を基に手書きで地図やホワイトボードに記録し、災害対策本部内に掲示するか紙資料の提供により行っていた。そのため、各対策班や指定避難所などの他拠点と情報を共有することが難しかった。

資料作成に膨大な時間がかかっていた

風水害対応時には気象台からの情報や河川水位などを随時記録し、その情報を資料化して印刷した上で本部職員に共有し判断材料としていた。そのため事務作業に時間がかかり対応する職員の負担も非常に大きかった。

「緊急対策ソリューション」でこう解決!

「ELMO コラボレーション」で鮮度の高い情報を共有

これまで災害対策本部と各防災拠点との情報共有は音声通話が主であったが、「ELMO コラボレーション」によって写真・映像・各種データを送受信できるようになり、リアルタイムに鮮度の高い情報を共有できるようになった。

「ELMO DXテーブル」と「ELMO Board」で
手書き情報も双方向に通信

タッチ入力ができる「ELMO DXテーブル」と「ELMO Board」(電子黒板)を用いることで、地図などに手書きした情報がそのまま遠隔地の「ELMO Board」やタブレット端末に送れるようになり、双方向通信が可能になった。

「ELMO DXテーブル」に情報を集約

災害対応時には「ELMO DXテーブル」に気象情報や河川水位、地図などの必要情報を集約し、投げ込み操作で6画面マルチディスプレイに映すことも可能となり、対策本部内での情報伝達がスムーズになり、意思決定の迅速化に繋がった。

「緊急対策ソリューション」選定のポイントは?

リアルタイムに「見える化」できるか?

音声だけでなく写真・映像・各種データを共有できること。

  • 大画面かつカード表示で情報を一括管理。
  • カードは6画面マルチディスプレイに投げ込み表示が可能。
  • 「ELMO コラボレーション」で遠隔地ともリアルタイムに通信。

防災システムとしての導入事例があるか?

災害対策ソリューションとしての実績があること。

  • 埼玉県庁、さいたま市消防局、草加市など多数の導入事例。
  • 各防災システムでの運用実績も豊富。

セキュリティ性の高い通信環境が確保されているか?

安全性の高い通信環境で情報共有ができること。

  • 災害時には様々な情報のやりとりが想定される。
  • オンプレミス方式により「閉域網」=「セキュリティ性の高い通信網」で情報の送受信ができる。

運用形態の選択・比較ができ、コスト軽減措置があるか?

導入にあたり運用形態の比較や地方債などの活用ができること。

  • 導入にあたり「クラウド方式」や「オンプレミス方式」など運用形態も選択でき、イニシャル・ランニングコストの比較検討もできるため、長期的な支出見込みも把握しやすい。
  • 「緊急防災・減災事業債」などが活用できる。

お客様の声

類似製品のない電子作戦テーブル

災害対応では情報共有が重要でありますが、合併市ということもあり、災害時の防災拠点が複数あることなど本市が抱える課題の解決につながると思い興味を持ちました。その後、実際に製品デモを体験したり他社製品との比較検討を重ね、令和6年(2024年)9月に導入に至りました。

ふじみ野市では防災意識を高める取組として、東日本大震災以降、実際の災害を想定したすべての指定避難所を市民とともに開設する総合防災訓練を毎年行っています。システム導入から間もない令和6年11月10日には「第13回ふじみ野市総合防災訓練」を行いましたが、「ELMO DXテーブル」、「ELMO Board」、「ELMO コラボレーション」を活用し、これまで音声通話が主であった情報共有のDX化を図ることができました。

防災訓練では、他の防災拠点と「ELMO コラボレーション」で映像を共有したり、被害状況の報告を受け指示を行うなど、双方向に情報共有を行うことができました。また、「ELMO DXテーブル」から大型の6画面マルチディスプレイに必要情報を投影することで、災害対策本部内での状況把握と共有が容易となり、意思決定の迅速化にもつながりました。

導入から間もないためまだ慣れない部分もありますが、「ELMO DXテーブル」や「ELMO Board」は直感的に操作できるので、今後も平時の会議や研修でも幅広く活用し災害に備えていこうと考えています。

埼玉県ふじみ野市 総務部副参事兼危機管理防災課長
武井 克裕 氏

「緊急防災・減災事業債」を活用

本システムは、ハード面では「防災情報共有システム」、ソフト面では「総合防災情報システム」の二つのシステムを合わせて導入しました。検討を始めてから実際の導入までの期間が短く、様々な課題もありましたがアナログ中心のシステムを抜本的に変えることができ、本当に良かったと感じています。

導入にあたっては、他自治体への視察や聞き取り調査、実機のデモンストレーション、イニシャル・ランニングコストの比較検討を経て予算要求に至りました。本市は、市を挙げて防災・減災に取り組んでいるため各部署の理解も早期に得られ、予算面では「緊急防災・減災事業債」の対象事業となることも大きな決め手となりました。

「ELMO DXテーブル」は複数人による同時書き込みができ、「ELMO コラボレーション」を接続することで通信相手と相互に書き込み合うこともできます。災害時はお互いの意思疎通が非常に重要なので、手書き情報をリアルタイムに共有できるのは大きな利点となっています。また、ワンタッチで画像・映像・資料などが共有できるシンプルな操作性も、緊急を要する災害現場では非常に有益であると思います。

今後はドローンや高所カメラなどの映像共有や公共機関・インフラ事業者との連携をより深めて、さらなる防災・減災を目指せればと考えています。

埼玉県ふじみ野市 総務部 危機管理防災課 防災係
(入間東部地区事務組合消防本部から派遣)
主査
福田 篤史 氏

災害状況が視覚的にわかるように

システム導入前はIP固定電話やガラケーでの音声通話が主となっていましたが、導入後はタブレット端末で写真や動画の送受信ができるようになり、災害状況が視覚的にわかるようになりました。

また「ELMO Board」を防災拠点間でつなぎ、地図に被災状況や通行止め情報などをフリーハンドで記していくことで、意思疎通が迅速に行えるようにもなりました。

「ELMO DXテーブル」は電源を入れてからの起動時間も早く、タッチ反応もスムーズで操作性が非常に良いと感じています。今後は、平時から多くの職員がタブレット端末や「ELMO Board」など触れられる機会を設けて、いつ発生するかわからない災害に備えていきたいと思います。

埼玉県ふじみ野市 総務部 危機管理防災課 防災係
主任
岩上 広大 氏

埼玉県ふじみ野市役所様における「緊急対策ソリューション」の活用法

災害対策本部となる本庁舎の災害対策室内に「ELMO DXテーブル」1台、6画面マルチディスプレイ、「ELMO Board」1台を整備し、既存ディスプレイ1台を含めたすべての機器を連動させ、大井総合支所および市長室と都市政策部のある第2庁舎に「ELMO Board」各1台を整備。また、すべての指定避難所21箇所と福祉避難所2箇所のほか、各対策班などにタブレット端末を合計60台導入した。そのうち、応急復旧を担う対策班には、現場での使用を想定し、防水・耐衝撃性などの機能を有するタブレット端末を5台導入している。市内の防災拠点が大型防災システムで連携することにより、災害時の情報を迅速かつ正確に本部へ集約。いち早い市民への情報発信につなげる。

アナログからデジタルへ、情報の集約・整理・共有のスピードが向上

従来は、音声で伝えられた情報を紙やホワイトボードに手書きし掲示、さらに紙資料にして配布するなど手間と時間がかかっていた。システム導入後は、その労力を大幅に削減。「ELMO DXテーブル」に情報を集約し、必要に応じて6画面マルチディスプレイに表示させたり、「ELMO Board」に表示した地図に書き込んだデータを大画面で共有することで災害対策本部でのスムーズな情報伝達が可能になり、意思決定の迅速化に繋がった。

遠隔地の防災拠点とも迅速かつ正確な情報共有を実現

「ELMO コラボレーション」は音声だけでなく、映像・各種データもリアルタイムに共有できるため、本部からの指示や現場からの状況報告の精度が向上。また、オンプレミスでのシステム構築もできるため、安全性の高い通信環境でデータのやりとりができる。

関連リンク

埼玉県ふじみ野市役所

「埼玉県ふじみ野市 総務部 危機管理防災課」は、市民の生命、身体、財産を守るため、防災・防犯対策をはじめ、武力攻撃事態等における国民保護対策など、市の危機管理を担っている。 また、近年、激甚化・頻発化する自然災害などに迅速かつ適切に対応し、市民の安全・安心に繋げられるよう地域防災計画や職員行動マニュアルの策定、見直しのほか、毎年11月には市内すべての指定避難所を市民とともに開設し、災害対策本部の設置とともにすべての対策班が実動する実践的な総合防災訓練を実施するなど、「災害に強いふじみ野市」を目指し日々業務に励んでいる。

組織名
埼玉県ふじみ野市役所 様
URL
https://www.city.fujimino.saitama.jp/
住所
埼玉県ふじみ野市福岡1-1-1

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